一條明日菜の地球連合を読みました。
「学校なんて心底どうでもいいものだった……。私の世界が狭すぎて、何もかもが間違ってた……。本当のところ、私は何一つ持っていなかったって今日ここで初めて気づいた……」
「そりゃ学校での評価と社会的評価ってまったく別次元だろうけどさ、さすがに何一つ持ってないっていうのは大袈裟だよ」
「生まれて初めて生き方を変えるべきだって確信した。しょせん私なんて、レールの上に乗っかって、そのレールの上のルールを上手く演じていただけのカゴのなかの鳥だった。大学推薦なんかどうでもいい。生徒会長なんてゴミのなかのゴミ……。ううん、自分の実力を誤認してしまう放射性廃棄物……」
「私がいつも説教してきたことそのままじゃねーか。柑奈はいつもレールに乗っかってるだけの半端ものだってな。レール上ではトップだったかもしれないが、レールなんか取っ払った剥き出しの実力の舞台では雲雀に太刀打ちできないって知って、ようやくそれに気づいたんだよテメーは」
この生徒会長のセリフが、所謂ホンモノである主人公の妹、雲雀の、今までに男性から最低でも三百人に告白を受けた~、とか、黄金のティアラを差し出された~という発言からきてるのがなんか凄いな~、と思えた。
この娘、頭良いんだな。
しかし妹キャラもうちょっと俺好みの絵柄で欲しかった……。
はい、至道流星先生の新作です。
内容はハルヒばりに強引なヒロインがこの腐った社会を変革する為に地球連合部という部活を作り、地球を統一するぞー!というお話です。
とても……至道流星先生です。
これだけ聞くとまるでセカイ系みたいなのだが、そこは至道流星先生。
地球を統一する為には何が一番重要か?→→→→世論です。となる。
じゃあテレビ局を創るのを目標にしよう、となるのだがそこは高校生。
まずはユーチューバー的なことを部活で始めよう。それでスポンサーを集めていこうぜ!
じゃあどんな動画を配信していけば、アクセスを集められるだろう?
女子高生たちが、マスコミの報道内容が正しいものかどうかを検証していく番組ならどうだろう?
と、やけに具体的な方法でやっていくのです。
しかしラブコメ成分は極端に少ないです。いつもの。
やはりというかなんというか、大日本サムライガールや世界創造株式会社と比べるとライトノベルだな~と感じましたわね。
この先生の作品、萌えキャラ書こうとして滑る傾向にあると思うので……今回はラブコメ要素少なめでしたが、キャラがエキセントリック過ぎです(笑)
いやいや、ストーリー自体はグイグイきておもしろいんだけどね。
毎回そんなことを思ってしまう。ひまりんは奇跡の産物だったんだなぁ、とも。
なんやかんや言ってますがおもしろいですよ。
ちょっと違うライトノベルを読みたいというひねたあなたにオススメです。